新明解国語辞典を読む
新明解国語辞典に対する批判の一つに、「語釈や用例が偏っている」とか「一言多い」とかいうものがあります。例えば、これ。
なまじ(副) 十分な成果が期待できないのに、何かを敢えてする様子 「なまじ〔=無理に〕女が柔道など習ってもしようがない」 (第3版)
注:第4版では「なまじ女の子が…」と変更されている。
もともと新明解は女性蔑視的傾向があるといわれていますが、赤瀬川原平の『新解さんの謎』で、「柔ちゃんはどうなる?」と突っ込まれていた部分です。
さて、第5版では、用例が次のように変更されています。
なまじ(副) 十分な成果が期待できないのに、何かを敢えてすることを表わす。
「なまじ〔=無理に〕女の子が柔道など習ってもしようがないなどという雑音には耳を貸さず精進し、見事世界チャンピオンになった」 (第5版)